霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

秋の訪れと放生会

2018年10月06日

秋のお彼岸も終わり10月になると、辺りはすっかり秋の装いになりますね。
空は高く空気も清々しくなりました・・・そんな秋の夜にふと耳を傾けるのは、秋の虫たちの鳴き声です。
厳しい冬が来る前に必死に生きている虫達の声に、心も揺り動かされます。

また、毎年この季節になると、家の中でヨロヨロと飛ぶ蚊やハエを見かけますが・・・。
ま、先祖供養の秋のお彼岸も終わったばかりですし、さすがに新聞丸めて叩き殺すなんて、出来ませんよね・・・
思い起こせば子供の頃に、明治生まれの祖父から「お盆やお彼岸の時は、蚊やハエやどんな小さな虫でも殺してはいけないよ。」とよく言われました。
「あの世からご先祖様が姿を変えて、私達子孫の事が心配で来てくれているのだから」・・・と。(その為か、今でも私は蚊やハエを叩けません。)musi2.jpg

とはいえ、人には生きる為に仕方のない「殺生」があります。
ただ大切な事は、そうした時でも「命」をいただいているという気持ちを忘れない事だと思います。
そして、日本には(有難いことに)昔から、「放生会(ほうじょうえ)」というものもありますね。
それは私達が日々重ねている「殺生」の罪を許してもらえる?という仏教の儀式ですが、毎年色々な寺院で行われています。
放生会の日に魚や亀をお寺の池に放し逃がす事で、殺生の罪を許してもらうのです。
熱心な仏教徒の多い東南アジアの国では、小鳥を空に放つ所もあるようですね。houryu.jpg

・・・さてこの季節にお墓参りに行きますと、羽がぼろぼろになった蝶や蛾が飛んでいることがあります。
花も少なくなった季節に、お墓に供えられた綺麗な花を求めてやってくるのでしょうか。
そうした季節外れの蝶たちを見かけると、その懸命な姿に命の力を感じ、素直に敬う心がうまれます。
お墓という特別な場所だから、よけいにそう感じるのかも知れません。
「頑張って!」と声を掛けたくなるほどに・・・。musi.jpg

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もしもドットネット コラムスタッフPROFILE

正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

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