八王子メモリアルパーク(東京都)の調査員現地レポート

八王子メモリアルパーク(東京都)

2020年08月27日

いまだに続く梅雨空の東京。八王子メモリアルパークへ見学へ行った7/16はつかの間の梅雨の晴れ間となりました。

秋川街道の西田橋信号にある看板を目印に曲がり、少し細くなった道を進むとその先、入口に付近に「公園墓地八王子メモリアルパーク」の大きな看板が見えてきます。

バスを使用する場合はJR八王子駅下車、北口7番乗り場、もしくは京王八王子駅、北口3番乗り場より、西東京バス「上川霊園/武蔵五日市駅/今熊」行きに乗車。最寄バス停「影沢」で下車です。そこから八王子メモリアルパークまではゆっくり歩いて10分程度の道のりです。

202008_hachioujimp_01.jpg

八王子メモリアルパークは平成3年に、宗教不問の公園墓地として開園しました。

第1期として販売した1~3区はすでに完売しており、5区~11区が平成10年より第2期として販売されています。

管理事務所入り口には全体図が掲示されています。

202008_hachioujimp_02.jpg

管理事務所から道なりに進むと左手に見えてくるのが6区。管理事務所が近いことと、ペットと一緒に眠ることができるwithペット区画があることが特徴です。ペットと一緒に入ることができるお墓は近年かなり需要が高まっているため、この区画もかなり貴重な区画となっています。

6区の入り口にはwithペットの看板がありました。withペット区画は6区の奥です。

202008_hachioujimp_03.jpg
202008_hachioujimp_04.jpg

愛猫や愛犬を模した像や、拝石に写真が入っているもの、ペットの名前が刻んであるものなど、一緒に暮らしたペットへの愛があふれる墓石が並んでいます。ペットと一緒にお参りすることができます。

withペット区画は広さ2.5㎡で墓地使用料、墓石工事費を合わせて115万円~(税別)となっています。年間管理料として14.400円がかかります。

202008_hachioujimp_05.jpg

6区の入り口付近はゆとりガーデン区画となっています。「ゆとり」と名前がついているとおり、両隣、後ろの墓石との間にゆとりがあり、掃除などがしやすいということでメンテナンスの面からも人気がある区画で、すでに残り数区画とのことです。

6区から少し奥に進んだところに7区があります。

202008_hachioujimp_06.jpg

7区と11区は一般墓地となっており、0.81㎡、1.80㎡、2.16㎡の広さから選ぶことができます。霊園の中でも最上段の区画となるため、八王子の山々や街並みが一望できます。

また6区~7区の奥には桜が植えられているので、春には満開の桜を楽しむことができます。

道を挟んで8区は芝生墓地、テラス型墓地の区画です。

202008_hachioujimp_07.jpg

すでに台座があるため、テラス型は立ったままお参りができたり、車イスでもお参りができるということで、近年人気が出てきております。低価格なのも人気の理由のようです。

納骨棺にあたる部分を見せていただきました。30cmほどの深さで、下に石が敷かれています。水はけも良さそうですね。区画に少し傾斜があるため段々になっていますが、納骨棺の深さはどこも同じとのことです。

1.2㎡のこのテラス型の区画は墓地使用料、墓石工事費合わせて91万円~(税別)、年間管理費は8,400円となっています。

202008_hachioujimp_08.jpg

8区の奥にある5区は玉竜ゆとり墓地区画です。参道も整備されており、明るいイメージのある区画です。

八王子メモリアルパークの中で一番小さな区画がこの5区にあります。広さ0.72㎡、墓地使用料と墓石工事費を合わせて650,900円~(税抜き)、年間管理費6000円と費用も抑えめです。墓石自体も規定型となっているのであれこれ悩むこともありません。

5区の奥ではひっそりとナスときゅうりを作っていました。聞くと、8月のお盆に合わせて霊園の使用者などに配る計画をしているとのこと。気になる方はぜひ管理事務所の小沢さんに聞いてみてください。

10区は芝生墓地。人気の洋型墓石が並ぶ圧巻の区画です。地震に強いという理由とデザイン性が高いという理由でこちらも近年人気があります。区画は1.0㎡と1.5㎡と小さ目な区画ですが、洋型のためかまったく圧迫感はありません。ここも最上段区画のため、霊園を一望できます。

1.0㎡の区画は墓地使用料、墓石工事費合わせても62万円~(税別)、年間管理費は7200円とかなりお求めやすい価格となっています。

202008_hachioujimp_09.jpg

各区画の入り口には、水場が設けられ、桶や花入れなども設置されていました。

202008_hachioujimp_10.jpg

八王子メモリアルパークでは、お墓の後継者問題などにお悩みの方向けに2つの永代供養のプランが用意されています。

ひとつは決められた年数は個別の墓所でお参りなどができ、将来的には永代供養墓に移ることができるプランで、102030年のプランからお選びいただけます。

もうひとつはお墓は立てずに納骨時から永代供養墓に合葬にするか、最初は個別で安置し、時期を見て合葬するかを選ぶことができるプランがあります。

どちらも費用や時期など、利用者のご希望で選ぶことができます。

霊園の近くまでくると目に入るのが、大きな銀杏の木。以前はもっと大きな木だったそうですが、2010年に鶴岡八幡宮のご神木が強風のために倒れてしまったとき、ここの銀杏も樹齢が長いため、万が一倒れることがあっては危険と判断し、手入れをしたとのこと。切られた部分からは新芽が次々と出ており、命の強さを感じることができます。

202008_hachioujimp_11.jpg

銀杏の木を眺めながら道なりに進むと、右手に長楽寺の本堂、左手に六道地蔵尊が見えてきます。

202008_hachioujimp_12.jpg

202008_hachioujimp_13.jpg

長楽寺の本堂には、東京都の指定有形文化財に指定されている薬師如来坐像があります。もともとは境内の薬師堂にあったものを本堂に移し、今は厳重な管理のもと防火防犯シャッターの奥に保管されています。見学当日は残念ながら見ることはできませんでしたが、法要などで本堂を使用するときには、美しい姿を見ることができるそうです。本堂には不動明王、横には毘沙門天の姿がありました。

墓地の使用者であれば、檀家でなくても、法要などで本堂を使用することができます。使用料は1万円と親切設定です。

「本当は上まで登っていただくのがいいのですが、ここから一緒にお参りできるんですよ」と現地を案内してくださった管理事務所の小沢さんが言ったとおり、本堂の左手にある六道地蔵尊を正面に少し上を眺めると、山の上にある白山神社を見ることができます。

202008_hachioujimp_14.jpg

実際の白山神社へは7区と10区の奥にある階段を昇っていきますが、6区横の桜の木の下を通っていける80段ほどの階段が新設されたとのこと。桜の季節にぜひ昇ってみてください。

202008_hachioujimp_15.jpg

本堂の横を抜け、松の木が並ぶ坂道を上がっていくと、休憩場兼管理事務所が見えてきます。

202008_hachioujimp_16.jpg

管理事務所の入り口には、掃除道具や水桶、お線香が置いてあり、手水鉢のメダカがお出迎えしてくれます。

感染症対策として、消毒液の用意もありました。

休憩所中には無料で使えるウォーターサーバと自販機が置いてあり、どなたでも利用できます。トイレは管理事務所の横にありますが、車いすでも入れるバリアフリーのトイレも用意されています。

202008_hachioujimp_17.jpg

202008_hachioujimp_18.jpg

八王子メモリアルパークは青々とした山々に囲まれ、近く田んぼには白鷺が歩いていたり、ホタルが現れるという小川があったりと、自然とともに眠ることができる場所に豊富な区画が用意されている印象を受けました。

区画が豊富な分、価格帯にも幅があるため、ご予算に合わせて無理なく選ぶことができそうです。また6区、7区、11区の一部は、墓石持ち込みが可能となっています。遠方のお墓にある愛着のある墓石をそのまま移動したい、という方にはうってつけの霊園です。

202008_hachioujimp_19.jpg

経営母体の長楽寺が敷地内にあるため、法要などを行う場所にも困りませんし、最近では需要が増えつつある、永代供養制度や、永代供養墓もでき、ますます使用者にとって便利になっています。