霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

お墓に刻む文字って決まりはないの?

2018年02月17日

最近では、なじみの深い「和型墓石」のほかに洋型墓石や、いろいろデザインされた個性的な墓も増えてきました。
墓石の形がさまざまになってきたように、墓石に刻む文字も自由なものが多くなってきました。
そこで今回は『お墓に刻む文字』についてです。

≪墓石の正面に刻む文字≫
墓石の正面にどんな文字を刻むかについては、特別な決まりはありません。
一般的に多く見られる先祖代々からの家墓には家名が刻まれたものが多いですが、家名を刻まなければ承継者の姓が変わっても墓石を刻み直す必要がありません。
そのため、両家墓などでは家名を刻まず「絆」「想い」「感謝」「ありがとう」など抽象的な言葉や好きな文字を刻むケースも増えています。

家名⇒「〇〇家」「〇〇家先祖代々」「〇〇家先祖代々之墓」
※家名の上に仏を表す梵字(ぼんじ)や家紋を入れる場合もあります。moji ie.jpg


名号・題目・経文⇒宗派によって違いがあるのでお寺に相談しましょう。「南無阿弥陀仏」「南無釈迦牟尼仏」「倶会一処」などmoji namuamidabutu.jpg


神道⇒「〇〇家奥津城」「〇〇家奥都城」など

キリスト教⇒十字架など

好きな言葉⇒「絆」「想い」「感謝」「やすらぎ」「ありがとう」などmoji wa.jpg


≪墓石の側面・裏面に刻む文字≫
□建立者名・建立者年月日
 墓石の裏面、側面などに建立者名(こんりゅうしゃめい)、建立年月日を彫刻します。
 年は、和型墓石は元号で表し、洋型墓石は西暦で表すことが多いようです。

□戒名・没年月日
 埋葬される人の戒名、没年月日、俗名、享年をお墓の側面や墓誌、法名碑に刻みます。どこに、どの様な順で刻むかは宗派や地域などで違いますが、向って右側の側面から刻んでいくことが多いようです。

≪刻む文字の書体≫
墓石に刻む文字の書体もいろいろありますが、好みのものを選んでかまいません。
主な文字の書体としては、楷書体、行書体、草書体、隷書体、ゴシックなどがあります。
ほかに、有名な書家の書や手書きの文字なども見受けられます。

≪文字の間違いには注意!≫
石碑の文字を彫刻してしまうと直すことは難しいので、石材店とのやりとりの中で、
文字や書体に間違いがないか、しっかり確認しましょう。

こうしてみると、お墓に刻まれる文字はさまざまで、どんな文字をどう刻まなければというような決まりはないようです。
ただし、宗教的に向かない文字もあり、自由に文字を刻むことができない墓地もあるので、寺院墓地などでは確認が必要です。

☆もしもドットネット相談員が実際に霊園墓地を訪れてレポート!「調査員現地レポート」もご覧ください☆

もしもドットネット コラムスタッフPROFILE

正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

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