霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

塔婆供養ってなんですか?

2018年07月28日

この記事は2022/05/23に更新しています

浄土真宗以外の宗派では、お盆や春秋彼岸、年忌法要などのときに、経文や題目、戒名などを書いた細長い板を墓石の後ろに立てるしきたりがあります。
これを『卒塔婆(そとうば)』または『塔婆(とうば)』と言います。

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『塔婆』は古代インドのサンスクリット語で「塔」と言う意味の『ストゥーパ』がなまって『ソトウバ(卒塔婆)』→『トウバ(塔婆)』となったものです。

インドでは、お釈迦様のお骨をお弟子さん達が分けて各地に埋葬し、その上に塚(塔)を建て供養したのが始まりだと伝えられ、その塔がのちに変化して五輪塔になり、簡略化されて「卒塔婆」になりました。
卒塔婆に5つの刻みがあるのはこの五輪を表したものです。

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では、私達がなぜ塔婆を立てるのか?・・・というと、
仏教では宇宙の全てが「地・水・火・風・空」の5つの要素で構成されているとされ、人もこの5つの要素で生かされていると説かれています。
ところが一方で、体は滅びてしまっても生命だけは宇宙の中で離合を繰り返して(生まれ変わって)永遠に生き続けるのだとも説いています。

そこで遺された私達は、塔婆を立て、お経をあげていただく事によって、亡くなった人たちが成仏できますようにと祈るのです。

大切な人との別れは辛く哀しいものです。でもせめて次の世では幸せな所に生まれ変わって欲しいと願い塔婆を立てます。
『塔婆供養』とは、そういった想いがいっぱい詰まった「贈り物」をお送りする宅配便のようなものではないでしょうか。

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塔婆に関する基本知識をまとめましたのでぜひ合わせてご覧ください。
塔婆(卒塔婆)はいつ立てる?いつまで立てておく?
塔婆は連名で立ててもよい?

もしもドットネット コラムスタッフPROFILE

正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

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