お焼香の作法
葬儀に参列したさい、お焼香の作法がわからず「どうしたらいいの?」と戸惑った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は基本的な仏教式のお焼香の仕方、神式の玉串奉奠(たまぐしほうてん)、キリスト教の献花についての作法です。
◇仏式
仏式の葬儀では、一般的に抹香(まっこう)による焼香が行われます。
(1)正面を向いて一礼後、喪主席に一礼して焼香台に進みます。
(2)ご本尊・遺影に向かって一礼
(3)右手の親指、人差し指、中指で抹香を少量つまみ、軽く頭を下げた位置の高さでおしいただく。※浄土真宗の場合にはおしいただきません。
(4)抹香を静かに香炉に落とします。回数は宗派によって異なります。
(5)合掌し、数歩下がって正面、喪主席に一礼します。
※地域や寺院によって違いがあります。また参列者が多い場合、状況に合わせて葬儀社から指示があることもあります。
◇神式
神式のお葬式では、仏式の焼香の代わりに玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われます。
玉串とは榊(さかき)に紙垂れをつけた榊の枝のことです。
(1)玉串の根元を右手で包むように持ち、枝先の下側を左手で支える
(2)玉串を胸の高さまで持ち上げ、右手(根元)を手前に引いて玉串を縦にする
(3)左手を根元に、右手を枝先に持ちかえる
(4)時計回りに回転させ、根元が祭壇のほうに向かうようにおく
(5)深く二礼、音を立てずに二拍手、一礼。
※この際の拍手は音を立てないよう〔しのび手〕にします。
(6) 二~三歩下がり神官、遺族に一礼します。
◇キリスト教式
キリスト教式の場合、献花を行うのが一般的です。
(1)花の部分が右に来るよう受け取り、右手は花を下から持ち、左手は根元のほうを持つ
(2)祭壇前で遺影に向かって一礼。花が自分の方に向くように時計回り(右回り)に回し献花台に置く
(3)軽く一礼して黙祷。数歩下がり、神父または牧師、遺族に一礼します。
葬儀は最後のお別れの儀式ですから、きちんとしたマナーを心得ておきたいものですね。