霊園・仏事の知っ得コラム

もしもスタッフ連載

お彼岸に欠かせない「牡丹餅(ぼたもち)」と「お萩(おはぎ)」の違いって?

2021年09月18日

お彼岸の季節になると、思い出します。
もち米とうるち米の炊きあがった湯気が立ち上り、小豆と砂糖をコトコト煮込む甘い香りがあふれる台所を。昔は各家庭で作ることが多かったお彼岸の和菓子ですが、なぜ、材料も作り方もほぼ同じなのに「牡丹餅(ぼたもち)」と「お萩(おはぎ)」と名前が違うのでしょうか。

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まず大きな違いは季節です。

皆さまご存じだと思いますが、お彼岸は春と秋と1年に2度あり、春のお彼岸は「春分の日」を中日とした前後3日。秋のお彼岸は「秋分の日」を中日とした前後3日をいいます。

春のお彼岸は牡丹の花が咲く季節で、その花びらは絹のようで美しく、艶やかな大輪の花を咲かせます。その牡丹に見立てたものを「牡丹餅(ぼたもち)」。
秋のお彼岸は萩の花が咲く季節で、枝垂れした細い茎に赤い小さな花をたくさんつけ、控えめながら、たくましさを感じさせる、秋の七草を代表する花。その萩に見立てたものを「お萩(おはぎ)」と言います。

どちらもお彼岸中に咲く代表的な花の名前を付けた和菓子。
作り方はほぼ同じなのですが、牡丹餅は絹のような花びらを連想させるこし餡を使い、お萩は小さな花のように粒を少し残した粒餡を使用するという説もあります。
お花の違いで餡を使い分けるとは粋ですね。

お彼岸はご先祖さまへの感謝を伝えるための大切な行事。
ご先祖様に少しでも良いものをという思いから、昔は高価だった砂糖を使った牡丹餅、お萩をお供えする習慣が生まれたと言われています。

今では手作りするご家庭は少なくなっていますが、和菓子屋やスーパーなどでも手軽に手に入りますから、ご先祖様のことを思い、ご用意されるのがよろしいのではないでしょうか。

最後に、御供えした物は、お下がりとして皆さんで頂いてください。それも供養の一つなのです。

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高浜 加代子

正しいお墓の知識をもって適切なアドバイスを行なうスキルを証明する「お墓ディレクター」資格を保持。
数多くの霊園に実際に足を運び、霊園だけでなく周辺環境の様子など多角的なアドバイスを心がけながら電話やメールでのご相談にお答えしています。

高浜 加代子